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京都・三十三間堂
東山区にある三十三間堂に初めて行ってきました。


毎年、成人式の時期に袴姿の新成人が弓道をたしなむ、
「通し矢」が行なわれることで有名です。


京阪の七条駅から東に歩いて10分程度のところにあります。
今日は天気がよく温かかったので、歩いていて気持ちよかったです。



七条通りを挟んで右に見えるのが三十三間堂で、
左に見えるのが京都国立博物館です。
CIMG2352-1.jpg




三十三間堂の入り口は、シンプルな感じです。
CIMG2362-1.jpg




本堂の正面です。
CIMG2358-1.jpg




CIMG2355-1.jpg




本堂の裏です。
CIMG2361-1.jpg




外から見るとかなりシンプルな印象しかありませんね。


でも、本堂の中がすごいんです。
中央の千手観音像を囲み左右に50体ずつ10段に1000体の
観音像が立ち並びます。


本堂の中はこんな感じです。
(本堂の中は写真撮影不可だったので外部リンクになります。)


1000体の観音像は圧巻でした。
一体ずつ、微妙に表情が違います。


見物客も皆、本当にゆっくりゆっくり観音像を眺めながら歩いて
いるのが印象的でした。
他の寺ではこれほどゆっくり眺めて歩くことは少ないと思います。


これだけの数の観音像がある本堂の中ですが、すごく静かで
落ち着いた神秘的な空間です。



私は中央の千手観音像の前で手を合わせました。
ここで手を合わせることが、今日ここに来た
一番の目的だったのかもしれません。



実は、昨日、祖母が突然亡くなりました。
90歳でした。


一緒に住んでいたわけではなく、盆正月にたまに
会いに行く程度でしたが、私は親戚の中で一番最初に
生まれた子供ということもあって、本当に可愛がって
もらったと思います。



90歳だったら充分、生きたといえるかもしれませんが
祖母にかぎっては、そうとは言えない人生だったと思うんです。


祖母は若い頃から目が不自由でした。
私の顔もほとんど見えていなかったようです。


80歳になったときに、光さえも感じなくなってしまいました。
まったく見えない、暗闇の世界です。


そうなってからは、生きる気力を失った発言をたまに聞くようになりました。
もともと気丈な人でしたが、やはり光さえも感じなくなった視界に
ショックだったんだと思います。


それでも、いつも仏壇の前で、私たち孫などのことをいつも心配して
手を合わせて拝んでいてくれたそうです。
それだけが楽しみだと言って。


祖母にはいろいろなものを買ってもらったことがありました。
でも祖母が持っていた財布はいつから使っていたかわからないような
ボロボロを使っていたことがわかりました。



ほとんどを視界が閉ざされた中で過ごした祖母の人生。



90歳という普通だと長い人生は、祖母にとっては
そうともいえない気がします。



「ありがとう、安らかに眠ってください。」



観音像の前、そう心の中で何度も叫ぶだけでした。

【2007/01/31 00:02】 | 京都散策日記 | トラックバック(2) | コメント(0)
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